左右ステップを切開すると、やはりと言うか、左右ともに腐ってました。右の方がヒドイと思ってましたが、切開すると、左の方がヒドかった。開けてみないと分からない、のはレストアの常です。
底のアルミ・パネルもヨレヨレでしたので、作りました。
それでも、前にレストアしたBBよりはマシです。
細かいところをコツコツ、ひとつずつ作業します。1週間作業しても、シロート目には、どこを作業したか分からないこともあります。
どこに、どういった作業をするのかはノウハウの世界です。指示した作業が出来るかどうかは技術の世界です。どちらが欠けても出来ないのがレストアです。
作業時間は逐一計算していませんが、積み上げると結構な時間数になります。100時間なんて、アッという間です。純粋にビジネスと考えると、これほど割に合わない商売はありません。息子に、「あとを継げ」なんて言えません。今年で67歳ですので、まあ、あと10年ぐらいでしょうか。
このあたりの作業は、見てもあまり楽しくないかもしれませんが、こういう「出来上がると見えなくなる部分」で手を抜くと、あとで後悔します。
画像を見ると分かりますが、BB のフロアはファイバーなのです。裏から見ると、いかに BB の年代は「手作り」だったのかと言うのが、分かります。溶接だって、自慢できるほどではありません。ネジなんて、木ネジですよ。一度抜いて、同じサイズの木ネジを入れるとユルユルです。
どこまでオリジナル通りに作るかで、掛かる時間(費用)が大きく変わります。個人的には、5台しか作っていない、なんてクルマじゃない限り、見えないところは「ご予算相談」で良いように思います。クルマは走ってなんぼ。腐ってボロボロ、開けるとビックリ、よりは遥かにマシです。
コマメに写真を撮っているつもりでも、結構、抜けているものです。